
このレッスンも前回に引き続き、
OSのアップデートやアップグレードについて解説します。
サポート期間の管理
OSやアプリなどには、
サポート期間があります。
サポート期間が終了すると、
メーカーがセキュリティのためのアップデートもしなくなります。
Windowsを利用している人は非常に多いと思いますが、
昔使っていたWindows XPやVistaなども、
サポート期間はすでに終了しています。
Microsoft Officeにもサポート期間があり、
Office2016と2019は2025年にサポート期間が終了しますし、
Office2021は2026年にサポート期間が終了します。
サポート期間を終了しても使えるので、
継続して使わないのはもったいないような気もしますが、
特に業務で利用する場合は絶対に使わないでください。
サポートを終了したOSやアプリは、
セキュリティアップデートが行われないため、
マルウェアに感染する可能性が高くなります。
また不具合も修正されないので、
パソコンが使用できなくなったり、
データを失ってしまう可能性もあります。
OSやアプリだけではなく、
ルーターのところでも説明した通り、
ネットワーク機器の全ては、サポートが終了した製品の利用はやめましょう。
それでけでなく、セキュリティのアップデートをあまり行わない製品もありますが、
こういった製品の利用も避け、
アップデートを行いしっかりとサポートをしてくれる、
信頼のあるメーカーを選んで利用するようにしてください。
なるべく新しいPCが良い

上記で解説した通り、OSのアップデートは重要ですが、
OS自体のアップグレードも大切です。
Windowsでも、2024年現在、最新のOSはWindows 11になります。
パソコン自体はそんなに買い替えないと思いますので、
新しいOSが提供されたらアップグレードだけする場合は多いでしょう。
Windows10をWindows11にアップグレードすることはできますが、
以前の環境をそのまま引き継ぐことになるため、
サポートが終了したアプリや、悪意のあるプログラムは残ってしまう可能性があります。
そこで、同じパソコンでOSをアップグレードする場合は、
「クリーンインストール」をおすすめします。
クリーンインストールとは、
上書きをするのではなく今あるデータなどを削除した状態で、
新たにインストールする方法です、
環境がリセットされた状態になるため、
ソフトウェアやアプリの影響を受けにくいというメリットがあり、
不要なファイルなども削除されるため動作が軽くなります。
また不具合の原因となるものも一掃されるため、
安定して使えるようになります。
セキュリティ面では、サポートが終了したアプリなどが残らないため、
サイバー攻撃を受けるリスクも低くなるでしょう。
ただし、クリーンインストールする前には、
データのバックアップが必要になります。
ところで、PC本体に脆弱性がある場合がありますが、
最近のPCではファームウェアのアップデートなどセキュリティ対策が行われます。
こういった面もあり、
古いPCよりは新しいPCの方がよりセキュアな状態と言えることは確かです。
予算の関係もあると思いますが、古すぎるPCはリスクがあるため、
買い替えるのが得策でしょう。
次のレッスンでは、クラウドサービス利用上の注意点について解説します。

